断熱と遮熱の違い

いつも発電マンのコラムをご覧いただきありがとうございます。今回は「遮熱塗装と断熱塗装の違い」を紹介させていただきます。どちらも暑さ対策に有効そうに感じますが、仕組みや効果に違いがあります。2024年の夏は暑かったですね!筆者が見た長期天気予報ですと2025年は5月頃から暑いという情報もありました。電気代も高い昨今、暑さと電気代が気になっている方に必見です。今から暑い夏に向け、暑さ対策を検討しませんか。
遮熱とは
遮熱とは、日光を吸収しないように反射することです。太陽光を遮って熱が発生することを抑え、その結果として屋根や外壁が熱くなるのを防ぐことができます。そうすることで工場内の気温上昇を防止します。
断熱とは
断熱とは、「熱を断つ」という意味で熱が伝わりにくくする効果を持っています。熱が伝わりにくいという効果は、夏にとどまらず冬にもその効果を発揮します。冬の断熱は、「室内の熱が逃げることを断つ」ので暖かい空気が室内に残ります。 また「アスベスト飛散を防ぐ」効果を持つ断熱塗装もあります。「SOSEI工法」というものは断熱効果+アスベストを封じ込めるという効果を持ち、スレート屋根を人が乗れるくらいの強度にすることができます。
その他防音効果のある断熱塗装もあるので、断熱塗装は断熱以外の付帯効果を持つことが特徴的です。

SOSEI工法施工事例
遮熱と断熱の違い
遮熱と断熱、どちらも屋根や室内が暑くなるのを防ぐ効果があります。結局どちらも同じじゃないか?どちらを選んだらいいんだ?と思われる方も多いと思います。室内が暑くなることを緩和するメカニズムは異なりますが、結局室内の温度上昇を防ぐことはどちらの塗料でもできます。では、大きな違いはどこにあるのか、それは冬の温度に違いがあります。「断熱とは」の項目でもお話しましたように、断熱塗装は冬場の寒さ対策としても効果的です。
そうすると夏も冬も効果がある断熱塗装の方がお得なように感じるかもしれませんが、そこはそうは問屋が卸さないものです。価格を比較すると、断熱塗料の方がやや高いことが多いです。
耐用年数や価格、効果に違いがあるので、見積の際は塗料の違いをしっかり説明してもらい比較することが大事です。

屋根の温度が下がる意味
工場などの施設の屋根に遮熱・断熱塗装をして温度が下がったところで、室内の温度に変化があるのか?疑問に思う方もおられるのではないでしょうか。ご心配はご無用です!屋根は太陽の熱を直接建物内に伝えるため、屋根を遮熱・断熱することは建物の温度を下げることにつながります。屋根の温度が下がると結果的にエアコンの効率もよくなり、省エネ・節電にもつながるのです。メーカーやもともとの屋根の種類によっても異なりますが、遮熱・断熱塗装をすることで屋根の温度は10~15℃ほど下がり、室内温度は2~4℃下がる効果があります。
まとめ
遮熱と断熱は、メカニズムは異なるものの「夏の暑さ対策」として効果があります。冬場の寒さ対策としても有効な断熱塗装は「アスベスト対策」「防音対策」として使える塗料もあり活躍範囲が広いです。一方遮熱塗装は価格が断熱塗装と比べ安いので、暑さ対策に重きを置くのであれば遮熱塗装でも十分効果があります。両方施工することが一番万全ではありますが、一方を選ぶのであれば違いを知って比較し、どういった効果を求めるかで選ぶことが重要です。